「STONER 」ジョン・ウィリアムズ

ストーナー

海外小説に手を出したい気分だったので、やたら評判のいいSTONERを読んだ。

 

序盤で感じたのは、文章の美しさ。

比喩表現で冗長に飾るのではなく、テンポよく美しく世界が描画されている。特に、ストーナーシェイクスピアによって世界を知覚する場面は絶品。

描画される世界に手触りを感じられる文章は久しぶりだった。飛浩隆の「グラン・ヴァカンス」以来かも。

世界中で言われてそうだけど、読み終わった後に1人分の人生を生きた気がする小説でした。

 

海外小説が割合良く読めたので、この本みたいにゆったりとしたテンポの海外小説を探し中。

 

 

ストーナー

ストーナー

 

 

「東京會舘とわたし」辻村深月

 

東京會舘とわたし(上)旧館

東京會舘とわたし(下)新館

 

久しぶりに辻村深月を読んだ。 

 

「ツナグ」とか「スロウハイツの神様」の時にも思ったけれど、辻村深月は思い入れを書くのがうまい。

いい方向に走った場合を思い入れといい、悪い方向に出た場合が執着になるのかもしれないけれど、そんな、好きなもの、無いと生きていけないもの、どうしても必要なものに対する人の思いが共感できる形で描かれている。

 

お話としては、東京會舘ができた大正の時代から戦時中の大政翼賛会の本部として使用された時期を経て、現在まで続く、東京會舘とわたし、に関する短編集。 特に料理と洋菓子についてのお話は印象深い。

ウォッカにコンソメスープを入れて出されるブルショットやプティフールについては、一度食べてみたい。

 

読み終えた後は文体に対する余韻が抜けず、「島はぼくらと」を買いに行った。

 

東京會舘とわたし(上)旧館

東京會舘とわたし(上)旧館

 

 

東京會舘とわたし(下)新館

東京會舘とわたし(下)新館